口内炎が悪化して黄色い膿が出てきた時は、パニックにならずに適切な応急処置を行うことが、症状の長期化を防ぐ鍵となります。まず絶対に避けてほしいのは、自分で膿を押し出そうとしたり、針などで突いて潰したりすることです。口の中の粘膜は非常に繊細で、自己流の処置は周囲の健康な組織にまで細菌を広げ、さらに深い場所で炎症を引き起こす蜂窩織炎などの重篤な合併症を招く恐れがあります。膿が出ているということは、すでに細菌と白血球が激しく戦っている状態ですので、外部からさらなる刺激を与えるのではなく、まずは口腔内の環境を整えて身体の自然治癒力をサポートすることに専念してください。具体的には、刺激の少ない洗口液や、人肌程度の温度に調整した生理食塩水で優しくうがいをすることをお勧めします。これにより、溢れ出した膿や食べかすを洗い流し、患部を清潔に保つことができます。次に大切なのは食事の工夫で、化膿している時期は粘膜が極めて敏感になっているため、辛いものや酸っぱいもの、熱すぎるものは避け、お粥や豆腐、ゼリー飲料といった柔らかく喉越しの良いものを選んでください。栄養面では、皮膚や粘膜の再生を促すビタミンB2、B6、Cを意識的に摂取することが重要ですが、食欲がない場合は市販のビタミン剤を併用するのも一つの手です。また、睡眠不足は免疫力を著しく低下させるため、化膿している時こそ1日7時間から8時間の睡眠を確保し、身体をしっかりと休ませる時間を設けてください。もし自宅に口内炎用の市販薬がある場合は、膿が出ている箇所に直接塗るのではなく、まずは周囲の清潔を保つことを優先し、使用方法について薬剤師に相談するのが賢明です。膿が出ている状態は、セルフケアの限界に近いサインでもありますので、もし2日経っても改善が見られない場合や、頬のあたりまで腫れが広がってきた場合、あるいは高熱が出た場合には、迷わず歯科や口腔外科、あるいは耳鼻咽喉科を受診してください。病院では抗生物質や強力な抗炎症剤による治療が行われ、痛みの原因を根本から取り除くことができます。口の中の小さな膿であっても、それは全身の健康状態を反映しているものですから、甘く見ることなく、自分自身の身体を労わるための行動を優先させてください。
口内炎が化膿して膿が出た時の応急処置とケア