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2025年12月
  • 舌の裏の口内炎、何科に行けばいい?

    医療

    舌の裏にできた、痛くて治らない口内炎。セルフケアを試しても一向に良くならない時、専門家の助けを借りるのが最善の策ですが、「一体、何科の病院に行けばいいのだろう?」と迷ってしまうかもしれません。口の中のトラブルは、複数の診療科が関連するため、症状に応じて適切な科を選ぶことが、スムーズな解決に繋がります。まず、舌の裏の口内炎で、最も専門的で、第一選択となるのが「歯科」または「口腔外科」です。歯科医師は、歯だけでなく、歯茎、舌、頬の粘膜といった、口腔内全体の健康を管理するエキスパートです。口内炎の診察と治療はもちろんのこと、なぜその口内炎ができてしまったのか、その根本的な原因を探ってくれます。例えば、下の歯の先端が尖っていて舌の裏を傷つけている、あるいは、合わない被せ物や入れ歯が慢性的な刺激になっている、といった物理的な原因を特定し、歯の研磨や補綴物の調整といった、歯科ならではの根本的な治療で、再発を防ぐことができます。また、痛みを和らげ、治癒を促進するためのレーザー治療や、専門的な軟膏、洗口液の処方も可能です。「口腔外科」は、歯科の中でも、より診断が難しいケースや、外科的な処置を専門とする科です。2週間以上治らない口内炎や、腫瘍の疑いを鑑別する必要がある場合など、精密な検査(生検など)が必要なケースでは、口腔外科が最も頼りになります。次に、選択肢となるのが「耳鼻咽喉科」です。耳鼻咽喉科は、鼻や耳だけでなく、喉(咽頭・喉頭)を含む、口の中から首にかけての広い範囲を専門としています。舌の裏のような、口の奥の方にできた口内炎の診察や、一般的な薬の処方は、耳鼻咽喉科でも十分に対応可能です。特に、歯科のユニットでは観察しにくい、舌の付け根や喉に近い部分に口内炎ができた場合は、耳鼻咽喉科医が持つ専門的な診察器具(ファイバースコープなど)が、診断に非常に役立ちます。また、口内炎だけでなく、発熱や喉全体の痛み、リンパ節の腫れといった、風邪のような全身症状を伴う場合は、ヘルペス性口内炎などのウイルス感染症も疑われるため、耳鼻咽喉科や「内科」が適切な相談先となります。どちらの科を受診すべきか迷った場合は、まず「歯や被せ物が原因かも」と思うなら歯科へ、「喉に近い、あるいは全身症状がある」なら耳鼻咽喉科や内科へ、と考えると良いでしょう。