ある日鏡を見ると、歯茎にぽつんと白い円形のできものが。触るとジンジンと痛み、歯磨きや食事が気になってしまう。この不快な症状の正体は、多くの場合「アフタ性口内炎」です。口内炎と聞くと頬の内側や舌を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は歯茎も好発部位の一つです。アフタ性口内炎は、表面が白く窪み、周囲が赤く縁取られているのが特徴で、大きさは数ミリ程度のものがほとんどです。なぜ、このような口内炎が歯茎にできてしまうのでしょうか。その原因は一つではなく、様々な要因が複雑に絡み合っていると考えられています。最も大きな要因として挙げられるのが、免疫力の低下です。仕事の疲れや睡眠不足、精神的なストレスが蓄積すると、体の抵抗力が弱まり、粘膜のバリア機能が低下します。すると、普段は問題にならないようなわずかな刺激や、お口の中の常在菌のバランスの乱れが引き金となって、炎症が起きてしまうのです。また、栄養の偏り、特にビタミンB群の不足も粘膜の健康を損なう原因となります。物理的な刺激も無視できません。硬い歯ブラシで歯茎を強く磨きすぎたり、合わない入れ歯や矯正装置が常に当たっていたりすると、その部分に傷がつき、そこから口内炎に発展することがあります。歯茎は歯と直接接しているため、歯磨きによる刺激を受けやすく、口内炎ができやすい環境と言えるのかもしれません。まずは原因を理解し、自分の生活習慣を見直すことが、つらい歯茎の口内炎を繰り返さないための第一歩となります。