歯茎にできるアフタ性口内炎は、一度治っても、しばらくするとまた同じような場所にできてしまう、という厄介な性質を持っています。このつらい繰り返しを防ぐためには、日々の生活習慣を見直し、口内炎ができにくい体とお口の環境を作ることが何よりも大切です。まず見直したいのが、日々のオーラルケアです。歯茎を傷つけないよう、歯ブラシは硬すぎない「ふつう」か「やわらかめ」を選び、力を入れすぎずに優しく磨くことを心掛けましょう。ゴシゴシと強く磨くと、歯茎に微細な傷がつき、そこが口内炎の入り口になってしまいます。歯磨き粉も、発泡剤や香料の刺激が強いものは避け、マイルドなものを選ぶと良いでしょう。次に重要なのが、体の内側からのアプローチです。バランスの取れた食事は、健康な粘膜を維持するための基本です。特に、皮膚や粘膜の健康維持に不可欠なビタミンB群が不足しないよう、豚肉、レバー、魚介類、卵、乳製品、緑黄色野菜などを日々の食事に積極的に取り入れましょう。そして、口内炎の最大の引き金とも言われるストレスと疲労を溜めないことも、非常に重要です。十分な睡眠時間を確保し、自分なりのリラックス方法を見つけて、心と体を休ませてあげましょう。免疫力が正常に保たれていれば、多少の刺激にも負けない強い粘膜を維持できます。また、口の中が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなるため、こまめな水分補給を心掛け、口内の潤いを保つことも予防に繋がります。日々の小さな心掛けの積み重ねが、つらい口内炎との決別への道となるのです。